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医院開業コラム

スタッフ採用①~賃金設定編

今回はスタッフ採用のポイントとして、クリニック開業前に特にご質問が多い賃金設定についてのポイントについて最近の傾向を交えながらお話しさせて頂きたいと思います。

 

1.近隣医療機関の賃金情報の調査

・・・開業前に事業計画を策定した際に、看護師、看護助手、医療事務などの人数と賃金については概要を決めておられるはずです。ここでは近隣の医療機関様や同科目を標榜されている診療所の賃金情報を詳細に調べ、引けを取らない形で賃金水準を決定していきます。

 

2.賃金設定の留意点

・・・賃金設定でどんな層を狙うか決めるが重要です。賃金には差があるので、どのゾーンを狙うかが大きなポイントとなります。 給与を低めに設定すれば、応募者数も少なくなり、それなりの人しか採用できないことはほぼ決定してしまいます。 運良く素晴らしい人材を採用できることもあるかもしれませんが、開業後にスタッフ問題が起きないようにするためにも、おすすめはできません。特に最近は最低時給の上昇が著しく、大阪府を例とすれば平成24年度は最低時給800円でしたが毎年20円以上増加し、令和1年の最低時給は964円になりました。大阪府下での実際の新規クリニック開業においての求人募集では医療事務の時給1,000円の募集に対し数人程度応募者数になってしまう事例が多く発生しています。現在大阪府下での令和2年の4月以降の新規開業のサポートをおこなっておりますが、求人募集時給は午前は1100円、午後は1200円程度で募集されるクリニック様が多くなっております。(2019年12月現在の情報です。)

 

3.クリニックモールでの賃料設定

・・・クリニックモールでは複数科診療所が同時に開業されますが、よくある出来事として各診療所により募集時給額が異なる点が有ります。当然ですが時給が高いクリニックに応募者が集中する傾向が有ります。賃金設定を低くし過ぎた影響で良い人材を採用する事が出来ず開業当初からの患者数にも影響が及ぶケースもあります。それぞれの診療所の開業支援担当者やコンサルタント会社からヒアリングされる事も重要になります。より専門性の高い職種で経験者を採用される場合には近隣同科目の募集条件の調査がとても重要です。

 

まとめ

クリニックにおける人材確保は、新規開業時の応募者が最も多く重要です。賃金条件においては、近隣競合医院との比較検討をおこない、より優れた人材の確保に努めましょう。

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