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医院開業コラム

進化し続けるクリニック開業③~内装デザイン編

最近の内装デザインの傾向

従来の医療機関という場所は、多くの場合、白を基調とした個性の無い空間としてデザインされるのが主流でした。昨年、今年も多くのクリニック開業を支援させて頂きましたが、従来の固定的な価値観にも少しずつ変化が生じており個性ある内装をされるクリニック様が増えてきている印象です。単に暖色系で統一する程度ではなく、積極的に多様な色使いを取り入れるケースもあります。

 

近年はスマートフォンの普及が爆発的に進んだ今日の日本では、SNSの普及で気に入ったものを写真に撮って拡散するということが文化となっている傾向に有りますが、これらをクリニックの集患に利用する事を視野にクリニックのデザインを重視されるケースが多くなりつつあります。勿論SNSの情報発信ではプライバシーの配慮から限定されますが、インパクトのあるデザインであれば患者様からSNSにより情報発信され拡散して頂ける場合もありクリニックの集患にもつながります。

 

患者様の満足度は積極的に写真に収めたり、拡散したりすることによって確実に向上します。そのような意味でも、今後のクリニック開業は内装やレイアウトで個性を出すことは多様な意味を持っていくでしょう。

 

患者様は待合室で診察を待っている間、治療を受けている間、どちらの時間もストレスを感じておられます。基本的には体調不良の状態でクリニックに来院されますので、誰しも気持ちは沈みがちです。そのような時に照明が暗い場合や壁が汚れている場合では暗い気持ちはさらに暗くなり、ネガティブな感情を引き起こすことが考えられます。

 

それに対して、計算された色使いや適度に調整された明るい照明は安心感や爽快感を与えて気持ちを上向きにすることも不可能ではありません。色合い、明るさ、採光などは、思う以上に人間の心理面に影響を与える力を持っているのです。

 

これまで患者目線からの話しを中心に展開してきましたが、医師やスタッフの目線ではクリニックは医療を提供する場所であり、当然考えなければならないのは、医療を提供するのに最適で、スタッフが動きやすい空間であることです。美しさだけで内装やレイアウトを決定するわけにはいきません。診察、検査、機器の持ち運びなど、それらがストレスなくスムーズに行えることが、そこで働く人たちにとってプラスになり、それは結果的に受診される側の患者様にとってもストレスが無いものになります。

 

 

まとめ

従来の医療機関のほとんどが白系統のイメージで作られているため、そこに個性を出すことで患者様の記憶に残ることができます。あまりに派手過ぎる内装は安心感や清潔感を損なってしまいますが、それらを失わないように個性を出せば、再診率向上にもつなげられるでしょう。

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